2015年4月22日急遽入院した父は、翌23日に熱が38.5℃まで上がり、肺炎かと危惧しましたが、日を追うごとに少しずつ熱は下がってきています。
レブラミド開始の前に
熱が続いている間、起きて座って目を開けていても返事をしなかったり、呂律が回らなかったり、会話が繋がらなかったり、お茶漬け以外食べられなかったり。
27日には37.2℃ほどになると、先生からの呼び出しがあり、いよいよ次の抗がん剤レブラミドが始まることを告げられます。
レブラミドも効かなくなったら
父の多発性骨髄腫はIgA型です。
最初4000台だった数値が、4月9日には1000台にまで下がっていました。ところが、23日には3000台まで上昇したので、先生はベルケイドが効かなくなっていると判断されたのです。2ヵ月で効かなくなるのは早すぎると。
これから始めるレブラミドも効かなくなれば、今年5月から承認される新薬ポマリドミドになるそうです。
レブラミドに託す
このレブラミドの説明を受ける際には、父も同席しました。
「はい」「はい」とはっきり返事をしていたけれど、そもそも多発性骨髄腫という癌によって余命がそう長くないことすら気づいていないような父は、先生になされるがまま全てを託しているように見えます。
その日、病院からの帰路。レブラミドが効かなくなって、国内最新薬も効かなくなったら‥‥と、母と二人で見えない未来を想像しました。
可能性
でも、薬の効果でIgAをかなり低く押さえ込めれば、自家移植の可能性もある。
救急車で運ばれたあの時点で、薬がなければとっくに終わっていた父の人生が、ぼんやりながらも続いていて、本人の身体は闘病に必死で、そのことが家族みんなに影響しつつ、今生きている。
薬のありがたさ
レブラミド(レナリドミド)は、サリドマイドの構造を少し変えて、副作用を少なくし、効果を高めたお薬だとか。ポマリドミドの元化合物はサリドマイドのようだし、薬ってすごい。
製薬会社のことを、私は今まで倦厭していました。でも、今回父の病気が発覚して、最初の肺炎を鎮めて命を救ってくれたときから、薬に対する気持ちが少し変わってきています。(できればお世話になりたくないけれど)
4月28日 レブラミド開始
レブラミドは注射や点滴ではなく、錠剤です。
今は入院しておくよう先生から指示されていますが、父がもう少し回復して退院し、在宅治療ができるようになれば、他の家族がレブラミドを誤飲しないよう、厳重に注意を受けています。
レブラミド服用中に注意すること
・レブラミド服用中の男性が性交した場合、相手の人に危険が及ぶとされている。
・レブラミドを服用中の人から出血した血液に触っても害は無いが、その血液が他の人の傷口に入ったりするのはいけない。
・我が家には祖母が二人いるので、間違って飲むことの無いように管理する。
・間違って孫が飲まないよう、厳重に気をつける。
・父はよく錠剤を飲むときにこぼしてしまうので、犬が食べてしまわないように気をつける。
・今まで処方薬の飲み忘れがけっこうあったので、残った薬は返却する。ただし、お薬代は返金できないとのこと。
ちょっと不安定です
母は毎日病院へ通っていますが、家に祖母が二人いるので、私は二日に一度、父の様子を見に行きます。
レブラミド開始2日目の29日の父は、朝から私に電話をかけてくるほど体調がマシになっているようです。
電話で頼まれた「キムチとポカリとハーゲンダッツ」を持って、夫とお見舞いに行くと、相変わらず舌はこんがらがってましたが、アイスをぺロリと完食し、目もパッチリと開けて、肌の艶も良く、熱の赤味も消えています。
30日、3日目。昨日とはうってかわって、ぼんやりふらふらしています。
祖母に請われて一緒にお見舞いに行く予定が、母から「おばあちゃんは今日連れて来ないように」と電話あり。
貧血のため輸血を受ける。いびきをかいて寝ているかと思いきや、ぱっと目を開けたり。
車椅子で同院内の皮膚科へ行くと、ヘルペス(帯状疱疹)の方は、もう引いてきているとのこと。
2015年5月7日木曜日 記
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多発性骨髄腫